ORCA運用例
黒田医院の場合
複雑な二重化はせず、スタンドアローンで運用。
スタンドアローンの主サーバと予備サーバ。それにデータ置き場としてNFSで接続したデータサーバの3台構成で運用。
データサーバは無くても良い。USBメモリーで代用できる(後述)
クライアントはWindowsクライアント(WinORCA)を利用。
プリンタはLAN接続のLBP3920
ORCAサーバがトラブったらどうする?†
サーバを修理してる暇はない。診療の中断は許されない。
LAN内に常時スタンバイしている予備サーバへ接続して診療を続ける。
診療終了後データサーバ(または、USBメモリー)に記録された診療データを参照して予備サーバへトラブル前の診療データを手入力する。
診療終了時の作業†
ORCAデータのバックアップdumpファイルを作成してデータサーバへコピーしておく。簡単なスクリプトを作成すればよい。スクリプトの最後にshutdown -h nowと書いておけば自動でshutdownしてくれる。
診療開始前の作業。†
予備サーバーへデータサーバのdumpファイルをリストアしておく。
主サーバ、予備サーバが全く同じデータとなる。
破損したORCAサーバの復旧に必要なデータは何か†
診療費明細書と処方箋データだけが必要。
USBメモリーの利用†
Etchではgnome(Xserver)を起動しておけば、USBメモリーを自動認識して/media/usbdiskとして自動マウントしてくれるようになった。
しかし、当院のORCAサーバではgnomeを起動していないので自動マウントができない。
# apt-get install usbmount
usbmountをインストールすることで解決した。
/etc/usbmount/usbmount.conf
を編集すると使えるようになる。usbmount.confを、
MOUNTPOINTS="/mnt/usb /media/usb0 /media/usb1 /media/usb2 /media/usb3 /media/usb4 /media/usb5 /media/usb6 /media/usb7" FILESYSTEMS="vfat" MOUNTOPTIONS="sync,noexec,nodev,noatime,umask=0" FS_MOUNTOPTIONS=""
としてみた。
MOUNTPOINTSはdefaultのままで/media/usb0で良いのだが、気分で/mnt/usbとしてみた。
MOUNTOPTIONSの末尾にumask=0を追記して、read&writeを可能にした。
# mkdir /mnt/usb
を忘れずに。
プリンタの追加(CUPS)†
処方せん印刷プリンタ名LBP3920A5 診療費明細書プリンタ名LBP3920A4
として既に作成してあり、LBP3920での印刷を確認する。
印刷すると同時に/mnt/usbにpsファイルを作成する。これはbackendを作成することで実現できる。
- 処方せん用backend
/usr/lib/cups/backend/shohoをエディタで作成#!/bin/sh # PSDIR=/mnt/usb FILENAME=shoho.ps if [ $# -eq 0 ]; then echo "direct shoho:/ \"Unknown\" \"shoho Writing\"" exit 0 fi /usr/bin/pdftops $6 - >> $PSDIR/$FILENAME chmod 666 $PSDIR/$FILENAME lp -d LBP3920A5 $6
作成後、# chmod 755 /usr/lib/cups/backend/shoho # rm /usr/lib/cups/backend/shoho~
- 診療費明細書用backend
/usr/lib/cups/backend/meisaiをエディタで作成#!/bin/sh # PSDIR=/mnt/usb FILENAME=meisai.ps if [ $# -eq 0 ]; then echo "direct meisai:/ \"Unknown\" \"meisai Writing\"" exit 0 fi /usr/bin/pdftops $6 - >> $PSDIR/$FILENAME chmod 666 $PSDIR/$FILENAME exit 0 lp -d LBP3920A4 $6
作成後、# chmod 755 /usr/lib/cups/backend/meisai # rm /usr/lib/cups/backend/meisai~
# /etc/init.d/cupsys restart
http://localhost:631
でプリンタ shohoを追加する。
プリンタ名 shoho デバイス shohoWriting メーカ Raw モデル Raw Queue
meisaiも同様に
プリンタ名 meisai デバイス meisaiWriting メーカ Raw モデル Raw Queue
ORCA 出力先プリンタ割り当て情報の設定画面で、LBP3920A5をshoho、 LBP3920A4をmeisaiに変更する。
$ ps2pdf shoho.ps $ ps2pdf meisai.ps
とするとshoho.pdf meisai.pdfができる。
ORCAのバックアップdumpファイルをUSBメモリーにcopyできればよいのだが、転送速度が遅すぎて巨大なdumpファイルのcopyは無理。