町医者の日記/2021-09-15
抗体依存性感染増強(ADE)†
厚労省ホームページより
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0093.html
・抗体依存性感染増強(ADE)とは、ウイルスの感染やワクチンの接種によって体内にできた抗体が、ウイルスの感染をむしろ促進してしまうという現象です。
・現在までに、新型コロナワクチンを接種した方で抗体依存性感染増強(ADE)が生じたという報告はありません。
大阪大学日本医療研究開発機構のホームページより
https://www.amed.go.jp/news/release_20210525-02.html
新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見―COVID-19の重症化に関与する可能性―
・本研究により、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に感染増強抗体が結合するとスパイクタンパク質の構造が変化して新型コロナウイルスの感染性が高まることが明らかになった。
・感染増強抗体が産生されると、中和抗体の感染を防ぐ作用が減弱することが判明した。しかし、十分量の中和抗体の存在下では感染増強抗体の影響は見られなかった。実際、重症患者では感染増強抗体の産生が高い傾向があり、感染増強抗体の産生が重症化に関与している可能性もある。しかし、実際に感染増強抗体が体内で感染増悪に関与しているかはまだ不明であり、今後の詳細な解析が必要である。
・感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれている。従って、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン抗原を開発することが望ましい。本研究で明らかになった感染増強抗体の認識部位を改変することで、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発が可能になると期待される。
新型コロナワクチンを接種した方で抗体依存性感染増強(ADE)が生じたという報告はないが、感染増強抗体の認識部位は現行のワクチン抗原にも含まれているのでワクチンでADEが生じる可能性はあるということ。
ワクチン接種の進んだ国ではワクチン接種後のブレークスルー感染が問題になっていますがADEに関してはどうなんでしょうか。
ブレークスルー感染
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/column/0006.html
・ワクチンを接種していれば、ブレークスルー感染が起こってもほとんどの場合、重症化を免れます。
ワクチン接種の進んだイスラエル、英国では死亡者(重症者)は減っていません。
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/death.html?kw=Israel%2CJapan%2CUnited%20Kingdom&y=0
何故なんでしょう。
風邪のコロナウイルス†
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/9303-coronavirus.html
従来型のコロナウィルスのこと
・ヒトに日常的に感染する4種類のコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)は、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である。風邪の10〜15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする。冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験する。
以下はエビデンスの全くない私の脳内妄想です。
6歳までにワクチンなしで免疫ができるということです。小児の新型コロナ感染症に重症例が少ないのは従来型コロナに対する免疫が新型コロナウィルスに対しても有効(交差反応性)といえるかもしれません。
従来型コロナに対する免疫は大人になると減弱するのかもしれません。副反応の強烈な新型コロナワクチンでなく、従来型コロナの(生)ワクチンを作って大人に接種すれば副反応も少なく効果あるのでは?