町医者の日記/2020-06-04

2020-06-04 (木) 18:24:22

風邪を引くと病気に罹る(かかる)

昔の人は免疫学の知識がなくても経験則で知っていました。

風邪の症状は軽く病気の範疇に入っていませんでした。

だから風邪を引くと言って病気に罹るとは区別していたのです。

新型コロナウィルス は従来の土着コロナウィルス が少し凶暴になったウィルスと理解して良いと考えられます。

風邪の性格と病気の性格を併せ持ったハイブリッドウィルスと言えます。

ほとんどの人にとってはコロナを引くですが、ごく一部の人にとってはコロナに罹るとなって死に至る人がいるのです。

風邪を引くとはどういうことかと言うと、風邪のウィルスが進入部位の粘膜。気道、腸管、眼瞼結膜などの粘膜で軽い症状を起こし、粘膜にある局所免疫反応で風邪ウィルスは撃退され、風邪症状は消失します。ウィルスは体には進入できず全身免疫は発動されません。したがって抗体の産生はないものと考えられます。

麻疹や風疹、インフルエンザに罹るとどうなるか。局所免疫では耐えきれなくなって全身症状が出現、全身免疫が発動され抗 体が産生されるようになって治癒へと向かうわけです。抗体が存在すれば再度罹る可能性は低くなります。インフルエンザの場合は5年もすれば抗体が下がり再感染するのはよくあることです。

コロナに感染して抗体ができた人はどんな人でしょうか。

コロナを引いた人は風邪と一緒なので抗体はできないと思われます。

コロナに罹った人は局所免疫を突破されて全身免疫が発動された人と考えられます。

新型コロナウィルス のもう一つの性格。これが一番怖い免疫暴走(サイトカインストーム)させるというものです。全身免疫が発動された極々一部の人が免疫暴走により重症肺炎や血栓症による多臓器不全に陥り死に至るのです。

抗体が存在するからといって次に新型コロナウィルスが侵入してきた時に免疫暴走がおきないとは言えないと思われます。抗体の存在はコロナに罹った証になりますが、安全の指標にはならないと思われます。

新型コロナワクチン

オリンピック前には実用化とか報道されておりますが、はたしてできるでしょうか。

今までに風邪のワクチンは一つもない。

SARS、MERSのワクチンはできていない。

ワクチン製造は製薬会社にとって不謹慎ではありますが大変儲かるものです。

なのにまだできていない。新型コロナワクチンも簡単にできるものとは思えないような気がします。

仮にできたとしても副作用が怖いので僕は率先して打ってもらおうとは思いません。

ワクチンは注射でウィルスの一部を体に入れるのです。これによって免疫暴走が起こる人がいるのではないかと危惧します。免疫暴走の機序も解明されていないのですから。

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