町医者の日記/2020-07-18

2020-07-19 (日) 17:39:10

小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状

日本小児科学会より

  • COVID-19患者の中で小児が占める割合は少なく、その殆どは家族内感染である。
  • 現時点では、学校や保育所におけるクラスターはないか、あるとしても極めて稀と考えられる。
  • 小児では成人と比べて軽症で、死亡例も殆どない。
  • 殆どの小児COVID-19症例は経過観察または対症療法で十分とされている。
  • 海外のシステマティック・レビューでは、学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆に医療従事者が仕事を休まざるを得なくなるために 死亡率を高める可能性が推定されている。

先週の金曜日に保健所長と小児科の先生に聞いた話。

  • 小児の感染は大人からの家庭内感染であることが多い。
  • 小児から小児、小児から大人への感染は少ない。

小児のCOVID-19感染の病態

COVID-19が発症するにはウィルスがある一定量以上に増殖しないと起こらないと思われる。また、人に感染させるのにもある一定のウイルス量が必要と思われる。

ウィルスが小児に侵入すると粘膜局所での増殖が始まるが、小児はCOVID-19に対する免疫が強いので増殖力が弱く、発症あるいは人に感染させるだけの増殖が起こらないのであろう。

小児の集団を無作為でPCR検査を行うと陽性ではあるがウィルス量が少なく発症せず、人にも感染させない者が一定数あるものと推測できる。

韓国の状況

人口あたりの新型コロナウイルス感染者数の推移【国別】(札幌医大)

韓国は徹底的なクラスター潰しを行っている国である。

グラフを見ると感染者数は0にならず、ある一定の人数で推移している。

このグラフのパターンがCOVID-19感染の本質を表しているように思う。

たぶん今後日本も韓国と同じように、ある一定の感染者数が続いていくのではないだろうか。

ある一定の感染者数が続いていても重症者の増加がなければ新規患者数に怯える今のようなコロナ対策は無意味と言えるのではないか。

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